昇圧/降圧電源の何れにおいても、必要な入力電流、可能な最大出力電流は「電流 x 電圧」の入出力電力を基本にして考えます。
・ 必要入力電流=最大出力電流 x 出力電圧/入力電圧
この式にコイルのリップル電流の変動分と損失分を加えます。
通常の負荷状態においては、コイル電流はDC電流にリップル電流が加算された連続モード(エコモード、PFCモードなどを除く)で動作します。
このリップル電流による変動分は設計で決まりますが、ここでは例えば全体の3割程度(1/0.7を仮定)と見なし、かつ損失分は効率から見積もって計算します。
最大出力電流は、電源立ち上げ時における出力コンデンサへのチャージ電流分の余裕も考慮した値を考えます。
・ 必要入力電流=最大出力電流 x 出力電圧/入力電圧/0.7/効率
詳細は下記ヒント集の項目をご参照ください。
http://focus.tij.co.jp/jp/analog/docs/analogsplash.tsp?contentId=62391
ただし、リップル電流の割合は、正確には設計によりコイルの値、動作条件に依存して変わります。また、不連続モードの場合は、この計算式は全く変わりますので適用出来ません。
昇圧電源および降圧電源の基本的な理論検討の資料としては、下記アプリケーションノートがあります。