DIO入力の貫通電流について、時々お問い合わせが有ります。 この点に関する留意点を説明いたします。
1 貫通電流の影響
・ DIO入力部はCMOS回路ですので、on/off時に貫通電流が流れます。 (貫通電流については、書籍やWebを見てください。)
・ かつ、入力部はHi-Zなのでopen状態では、ボードのL/Cの影響を受けてpinに電圧が発生して、入力on/offがパタパタするケースが有ります。
このときの貫通電流で消費電流が増えてしまいます。
open & 出力(=0) にして、これを回避します。
2 貫通電流の程度
・ 貫通電流は、data-sheetに記載は有りません。 利用条件で大きく変わりますので、お客様にて測定をお願いします。
・ 過去に、「貫通電流の流れる時間」を観測した例を説明いたします。
微小かつ短時間の事象なので観測はかなり難しいです、波形にリンギングが出ます。
また、これは例であってdataは保証するものではありません。
下記の1KΩ を短絡してLPM3でidleした状態にしてから、P3.0(Pull-up/Pull-down)をon/offして1KΩ 両端の電位変化を観測します。

MSP430F5438A で 第一波形:20mV×10nS 程度を観測しました。
目安として 20mV/1KΩ -> 20uA×10nS -> 2×10^-13 (A・S) このレベルです。
目安として 20mV/1KΩ -> 20uA×10nS -> 2×10^-13 (A・S) このレベルです。
通常の使用方法では、VCCラインのデカップリングコンデンサー/バイパスコンデンサーで吸収できるレベルです。